長い夜だった。
何かあっても、連絡が来ることは無い。
朝にならなければ、状態は分からない。
そう割り切って、横になった一昨日の夜。
眠ることは出来た。
朝を迎え、身支度をして出勤した昨日。
何かあれば連絡は来る。
かかりつけ病院の診察開始は午前10時。
受付開始は9時40分。
ならば、スタッフの皆様はおそくとも9時には出勤しているでしょう。
だとすれば、万が一のことが起きていたとしたら
そのくらいの時間には電話が鳴るはず。
昨日の私の持ち場は、あいにくにも電波が入らない場所。
端っこの機械室がかろうじて電波が入る。
そこにスマホを置いて、着信に気付けるようにした。
ずっと置いておくわけにはいかない。
だから、15分おきくらいに電波を拾いに行ったり来たり。
10時になった。
診療開始の時間になっても連絡が無いということは
無事に朝を迎えることが出来たということだ。
ならば、あとは業務に集中しよう。
そうやって午前中を乗り切った。
お昼は別エリアで昼交代要員。
電波の入る場所だ。
スマホを確認すると、「着信あり」
は?え?どした?
一呼吸置いて心を落ち着かせる。
許可を得て、通話が出来そうな場所へ移動し電話をかける。
応答した看護師さん。
「あ、はい。こてつちゃん。元気ですよ」
よかった。元気なんだ。そっか。そっか。
「着信があったので折り返してみたのですが」
と問うと、確認しに行ってくれた。
けど、先生はちょうど処置中で手が離せない。
でも、その後の経過や結果を直接お話ししたいとのこと。
「状態は安定してます」
ならば、夕方またかけ直します。と告げた。

17時20分になった。
「17時半くらいにまた電話します」と伝えてあったので
電話したら、先生が出た。
今日(20日)の採血データの数値のお話
前日 723あったALTの値が300台へ(参考値10~125)
396だったALPの値が600台へ(参考値23~212)
TBil(総ビリルビン)の値が3.0から1.2へ(参考値0.0~0.9)
そして、測定上限を超えてしまい数値の出なかったCRPの値
測定限界10.0より上だったのが9.2と測れるところまで下がった。
CRPとは、炎症を示す値。どこかで何かが炎症を起こしていると上がる。
測定不能だったので、前日がいくつだったのかは分からない。
10を超えるということしか分からない。
10.なんぼだったかもしれないし、15とかあったかもしれない。
でも、下がってきたことは事実。
下がった値もあれば、上がってしまった値もあり
一進一退といったところ。
と言うお話だった。
状態は安定していて、昨日より顔色もいいとのこと。
ただ、やっぱりご飯は食べないと。
食べないと思う。
痛かったり、気持ち悪いときは、食べません。こてつんは。
それでも、食べないと体力が損なわれるので
あまりにも食べない状態が続くようであれば、強制給餌となる。と。
致し方ない。やってください。生きるためですから。
以前、抗がん剤治療の影響で胃腸炎になり入院したときも
同じようなこと言われた。
あの時は3日目くらいから食べるようになったんだよな、たしか。
なので、今日になってまた数値が下がってくれていれば、食べる…かも。
「よろしくお願いします」
そう言って、電話を切った。
とりあえず、胆嚢破裂は免れた。と、思って良さそうだ。
が、問題なのは肝臓だ。
胆嚢が膨れ上がって、逆流した胆汁によってダメージをうけた肝臓。
その肝臓が炎症を起こしている。
要するに、肝炎なのです。
急性肝炎。
「早期に適切な治療を行えば、完治する可能性はある。」
「が、急変する可能性もあり、その場合は命に関わることもある。」
さらには
重症の場合、急性から慢性へと移行する場合がある。
その場合、完治は難しい。
要するに、こっちもケアが必要な状態になる。ということ。
さらには肝不全となれば、予後は…あまりよろしくない。
また怖くなった。
でも、その怖さも受け入れた上で調べ続ける。
その時、どうするのが最適なのかは… 知識がカバーしてくれる。
かかりつけ病院へ駆け込んだタイミングは決して悪くない。
「このタイミングで連れてきてくれて、良かったです」
そう言われていた。
ならば、手遅れな状態では無い。
でも、こてつんの肝炎の状態は重症。
黄疸も出ていたし、あの濃いオレンジ色のちっこ。
あれは、肝炎を示す尿だったのだ。
まだまだ予断を許さない状態。
ということなのでしょう。
今日の夕方、また連絡を入れる事にしている。
それまでの間、病院からの連絡がなければ悪化はしていない。
今日の持ち場は電波のある場所。
電波を気にして右往左往する必要は無い。
だから、どっしり構えて業務に専念するのみ。
大丈夫。
良くなるよ。
元気になって、ママの元へ帰っておいで。

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